従来型のうつ病は、まじめで几帳面、責任感が強い人が、ストレスに耐え切れなくなって発病するケースが多く、重症化するケースも多くありました。しかし、近年、増えているのは、それらの概念にはあてはまらない、軽症のうつ状態を持った非定型うつといわれるタイプです。従来型のうつは、発病後もなかなか病気だと認められない傾向にありました。ですが、非定型うつの場合、病気だということを懇願しているかのようにも見えるくらい、自分はうつであることを主張します。本人は決して甘えているつもりはないものの、周囲が気を使ってやさしくしすぎると、かえって回復が遅れがちです。他責傾向がみられるので、自分は不平不満を言って、やるべきことをやらないので、甘えているように見えてしまいます。加えて、やさしく接してくれる人に対しても、自分が苦しいのはその人たちのせいと考えてしまいます。もちろん、これは病気によるものですが、周囲からの理解が得にくいのが現状です。非定型うつの場合、過度な休暇や甘やかしは好ましくないとされています。非定型うつになる人の共通項として、親の過保護や過干渉により、厳しくされたり、怒られた経験がほとんどないというものがあります。ある意味、その過度な期待に応えようとしていい子を演じてきた節があります。こうしたタイプは、社会人として、荒波にもまれる準備も整っていない状態です。本来なら、社会に出て、しばらくはゆっくりとその成長を見守られるべき存在ですが、今はその迎える体制が整っていない会社が多いです。職場はどこも人材不足で、ギリギリの労働力であるため、疲弊しやすい環境が整っています。その上、さまざまな不安にさらされ、上司も自分の立場を守るのに必死です。そんな環境に放り込まれれば、未熟な若者は、不安や緊張感の中で不安定な状態に陥ります。そこで、ストレスの溜まった上司から八つ当たりのように叱責されると、それだけで崩れてしまい、非定型うつの発症につながっていきます。主に自律神経系の症状を発症し、会社に行こうと考えても不安に怯えて身動きできなくなってしまうことが多いです。
非定型うつ病は、定型うつ病とはまた異なる症状を持ちます。素人がうつ病かどうかの判断を行うことは難しいため、インターネットの無料診断を受けることをお勧めします。日ごろから定期的にチェックを行うことですぐに以上に気づくことができます。
非定型うつ病である可能性があるなら、早めに病院を受診することが大切です。しかし、病院を選ぶにしても、治療を受けるにしても、患者となるからには、症状を緩和させるポイントを知ってから受診することも大事です。
非定型うつの場合は市町村に申請するとかなりの金額を公費負担することができるので、通いやすくなるはずです。また、この病気は気分変動が激しく若い女性に多い精神病であり、少しでも可能性がある場合は病院に行くようにした方が良いでしょう。
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